浄化槽とは?
浄化槽は生きています
浄化槽は、水中の微生物のはたらきを利用してよごれた水をきれいにする装置であるため、主役の微生物が活動しやすいように維持管理をすることが重要です。
それらの微生物には、空気を好む「好気性微生物」と空気がキライな「嫌気性微生物」がいます。微生物たちは、水中の汚れ(有機物)をエサにして、数をどんどん増やしていきます。浄化槽をうまくはたらかせるためには、微生物たちの特徴に合わせて、元気になれるような環境や条件を整えることが大切です。
住宅汚水の排出内訳
私たちが生活する上で排出している排水は、台所、お風呂、洗濯、手洗いその他排水を含めて雑排水と呼び、トイレ排水を合わせて生活排水としています。
排水の量は、1人1日約200Lで排出濃度は200㎎/lとされ、約40gの負荷量を放出することになるのですが、これを90%除去し、約4g以下となるよう放流するものが、合併処理浄化槽であり、現在下水道区域以外については、生活環境保全する上で必要なものとなっております。
※ 生活排水の汚濁指標
汚水の種類 | 汚水量(l/人・日) | BOD | |
負荷量(g/人・日) | 濃度(㎎/l) | ||
ちゅう房排水 | 30.0 | 18.0 | 60.0 |
トイレ排水 | 50.0 | 13.0 | 260.0 |
浴室排水 | 60.0 | 9.0 | 75.0 |
洗濯排水 | 40.0 | ||
手洗い洗面排水 | 10.0 | ||
雑用水 | 10.0 | ||
計 | 200.0 | 40.0 | 200.0 |
※参考「浄化槽の構造基準・同解説」建築用途別計画負荷量より
嫌気性微生物と好気性微生物の働きを利用して汚水を処理しています
嫌気性微生物
好気性微生物
法定検査や保守管理などやらなければならないこと
浄化槽の法定検査を受けましょう
汚水や下水についての水環境の関心を促し、法定検査の重要性・保守管理等や設置状況について、浄化槽の適正な使用方法と知識について教育の機会を提供し、また、検査結果を踏まえた事例紹介、不適事項を是正することを目的としております。
(公社)沖縄県環境整備協会が沖縄県知事指定検査機関として、沖縄県全域の検査を実施しております。検査日の事前案内通知のハガキを送付後、身分証明証を携帯した検査員が伺っておりますので、検査に立ち会い頂ける方は必ず確認してください。法定検査については→こちら
(公社)沖縄県環境整備協会が沖縄県知事指定検査機関として、沖縄県全域の検査を実施しております。検査日の事前案内通知のハガキを送付後、身分証明証を携帯した検査員が伺っておりますので、検査に立ち会い頂ける方は必ず確認してください。法定検査については→こちら
保守点管理等を登録業者へ委託してください
いつも汚水が正しく処理されるように、微生物の管理や槽内の附属機器の点検・調整、消毒剤の補充を行います。保守点検や清掃が適正に行われないと、しだいに、浄化槽の機能が低下することになり、また、早めに故障箇所を修理しないと、機能を正常に戻すために、かえって余分な費用がかかることがあります。
浄化槽の大きさや処理方式によって、保守点検や清掃の回数が決められていますので(下記PDF点検回数参考)、県知事の登録を受けた保守点検業者に依頼しましょう。 保守点検業者については、管轄保健所の生活環境課、または(公社)沖縄県環境整備協会へお問合わせ下さい。
保守点検回数PDF版はこちら
浄化槽法施行規則第6及び7条より抜粋 (2013-08-07 ・ 102KB) |
正しい使用を心がけましょう。
1. トイレットペーパー以外は流さない。
そのほかの紙や紙おむつ、たばこの吸い殻などは詰まりの原因になります。また、台所では三角コーナーやネットをとりつけるようにして、使用済みの油や食べ残しを排水口に流さないようにしましょう。
2.トイレを使ったら必ず水を流す
汚水管の途中で汚物が詰まるなどして浄化槽の働きが悪くなることがあります。使用の都度、きちんと水を流しましょう。
3.トイレ、台所での洗剤の使用量は適正量としましょう。
強塩素系、強酸性などの薬品を使いすぎると、微生物が弱ったりして機能の低下を引き起こし、浄化槽が正常に機能しなくなる恐れがありますので注意しましょう。
4.浄化槽の上に物を置かない。
浄化槽の破損、点検や清掃作業の障害になります。また、マンホールロックを忘れずにかけましょう。
5.浄化槽の電源を切らない。
電源を切ると微生物が弱ったりして処理ができなくなります。また、ブロワの空気取り入れ口はふさがないようにして下さい。
下水道と浄化槽のちがい
一日の汚水または下水処理費用を考えよう
沖縄県の人口は、復帰前の昭和47年(1972 年)当時、95 万9千人でありましたが、平成24年(2012 年)には142万1千人までに増加しており、全国と比較しても高い増加率で、高い人口密度を上回っています。復帰後、多くの土地区画整理事業を行い、インフラ整備が進んで、道路建設や上下水道の延伸など、用地整備を行ってきました、去った対戦によって、駐留軍のもたらしたコンクリート建築文化が沖縄の気候風土に適していたこともあり、人口増加を背景とした、宅地供給を重視した需要対応型のゆとりのない過密なコンクリート住宅地が密集しているのが現状であります。
下水道管路が埋設されていない地域で住宅を建築する場合、合併処理浄化槽を設置しますが、沖縄県内において使用人数によって変動はありますが、一般的に、5人槽の浄化槽で1世帯あたり1日平均100円から200円程度の汚水処理費用がかかると言われており(全国平均 5人槽 月/59,000円(環境省浄化槽サイトより))、下水道管路が埋設された地域においては、上水道使用料金と下水道使用料金があわせて強制的に徴収されますが、浄化槽を設置した住宅は、下水道使用料金を負担しないかわりに、一定の浄化槽管理費用を負担することになります。
家屋の財産管理と同様、浄化槽についても信頼のおける保守点検業者に管理を委託してください。
家屋の財産管理と同様、浄化槽についても信頼のおける保守点検業者に管理を委託してください。
戦前までの沖縄の住宅は、外周にはハイビスカスや石垣が巡らされ、亜熱帯気候に対応した特徴的な自然と共生して生活する集落が点在していました。
時代がかわっても、住宅地におけるコミュニティ形成の、健全な市民生活や文化を支える要素として、住環境形成に係る継続的なまちづくりのサポート役として、浄化槽の法定検査制度の理解を深め、生活環境の水質保全に対する指導等に取り組んで参りたいと考えております。