よくある質問Q&Aトップページ > よくある質問Q&A1.Q&A 「衛生害虫編」 すべて開く先日清掃しましたが、虫が出ています。どうしてでしょうか?→ 蚊やハエなどは、排水口など外から入って浄化槽内壁やパイプなどの隙間に卵を産みます。 清掃の作業では、汚泥の引抜きとバルブ操作によって浄化槽内を洗浄しますが、浄化槽はバクテリアや原生動物の力を利用して、排水をきれいな水にする装置なので、殺虫効果のある薬剤を槽内に投入することができません。このため後生動物である、ハエ・蚊などの卵も残り、生育条件が整うと孵化してこれらの生物が発生しますので防虫プレート等を槽内に取り付けておくと、一定の効果が見込まれます。浄化槽内に生息しているバクテリア(微生物)はどのような働きをするのですか?→ 浄化槽内には数え切れない程のバクテリア(微生物)が繁殖しています。この微生物の有機物を分解する働きを利用して、汚水をきれいにするのが浄化槽の仕組みです。このバクテリア(微生物)の働きによって90%の汚れが除去できるといわれています。また、浄化槽の中の微生物は15℃~30℃の環境が適しているといわれています。水温が上昇する夏など季節の変わりめは、その働きが活発になって浄化槽内が酸素不足になりやすいため、ブロワのばっ気量の調節を行うことにより微生物の活動を活発にし、浄化機能を良くします。微生物とは何ですか?→ 浄化槽で汚水を処理してくれる生物の一種で、細菌類のことをバクテリアと呼んでいます。細胞からできている生物の中で最小の生き物です。浄化槽内では、生育に対する酸素の影響で、1. 好気性細菌 酸素を必要とするもの生物、2. 嫌気性細菌 酸素がなくても活動できる生物 3.通性嫌気性細菌 酸素を必要としないが、あっても生育できるものとの、3つに分類されます。マンホール周囲からハエや蚊が大量に出てきたので、マンホールを開けて殺虫剤を噴射しました。浄化槽には影響ありますか?→ 噴射された殺虫剤の量が微量であれば問題ありませんが、浄化槽内の虫を駆除するには殺虫プレートをお勧めします。EMを入れていますが、処理機能に影響はないですか?→ 浄化機能に影響を与えるものではないですが、保守点検が定期的に実施され、浄化槽本来の処理機能が発揮されていれば、あえて入れる必要はありません。浄化槽のブロアが故障したまま、使用してきたせいでしょうか? トイレから、虫が出ています。どのように対処したらいいでしょうか?→ 空気を送り込むブロアが停止した状態で浄化槽を使い続けると、密閉された空間になるので、空気の流れが遮断されて循環されにくいために、槽内部の空気が停滞された状態で汚泥が堆積されると、嫌気化されてメタン菌によるメタンガスが発生したり、アンモニア性ガスが発生したりして腐敗(硝化)がすすむので、衛生害虫の発生源となってしまうことがあります。害虫駆除してあとに正しく保守管理をするようにしてください。夜中にトイレに行ったときに、トイレの水たまりで、ねずみが泳いではいあがろうとしていたので、慌ててトイレの水を流したのですが、また出てこないでしょうか?→ ネズミは水で流したくらいでは死滅しませんので、再びまた出てくる可能性があります。排水管のメンテナンスをしないと、管内部は暗きょで一定の温度が保たれるので、放流管側からネズミなどの小動物が入り込んでくる場合もあります。また浄化槽を使用している場合は、汚泥の上に巣を作ることがあり、巣作りに使用する枯葉やゴミを持ち込んだりするので、放流管が目詰まりして、つまることがあります。保守管理・清掃をすることで、衛生上の問題は改善されるので、早急に県知事の登録を受けた保守点検業者や排水管洗浄業者にご相談ください。2.Q&A 「使用方法ついて」 すべて開く動物を飼っているのですが、排泄物はそのまま流しても浄化槽に影響はありませんか?→ 動物の排泄物の汚水濃度は人の10倍以上も高いといわれています。浄化槽に流入すると処理が難しいため、できれば流さずに、燃えるごみとして処分して下さい。但し、ペット可マンションについては、個別にその対応がされていると思われるので、詳しくは物件管理している大家さんへ確認して下さい。熱湯やお湯など温度の高い水をながしても構いませんか?→ 大丈夫です。通常、熱湯を長い時間ながし続けるようなことがなければ、問題ありません。浄化槽の周りに木を植えたいのですが大丈夫でしょうか?→ できれば近くには植えないでください。浄化槽の隙間から木の根が侵入し浄化槽を破損することがあります。浄化槽上部に物干し台を置いてもいいですか?→ 保守点検清掃作業を妨げる場合もあるので、別の場所に設置することをお勧めします。糖尿病や高血圧の薬を服用しています。浄化槽に影響があると聞きましたがどうでしょうか?→ 糖尿病、高血圧等の薬の常用が浄化槽機能に低下に関係するといわれています。対処法としては、・ブロワの容量を大きくする。・ 点検の間隔を短くする。・ 臭気管(排気管)を設置する。・ 水を多めに流す(汚水濃度を希釈させるため)・ 適量のシーディング剤(浄化槽の栄養剤)を定期的に投入する。といった方法をお勧めします。温泉入浴剤は浄化槽に影響ありますか?→ 使用してもかまいません。しかし、「温泉のもと」には、硫黄などの酸性の強い成分が入っているものもあり、使用後にぬめりが出るので、臭気の発生の原因となることがあるためご注意下さい。また、色つきの入浴剤を使用すると、その色が処理水に残って放流されてしまいます。洗剤はどのような物を使用したらいいですか?→ 中性洗剤を使用して下さい。酸性の強いものなどはなるべく使用しないでください。酸性の強い漂白剤等は、適量使用を心がけてください。微生物の活動に悪影響を及ぼす可能性があります。水洗トイレの「大」「小」は使い分けたほうがいいですか?→ 浄化槽に影響はありません。これは、流す水量が少ないと、トイレットペーパーがうまく溶けないために、流入管の詰まりの原因になることがあるため、取扱説明書によると、「小」は男子の小用だけ、大便や女子の「小用」の時は「大」で流して下さいと明記されています。また温水洗浄便座をつけるとトイレットペーパーの使用量を抑えることも期待できるため、余剰汚泥を減らす方法としておすすめします。再生紙でできたトイレットペーパーを使用しても浄化槽には影響はありますか?→ 日本国内で市販されているJIS規格のものであれば、再生紙であっても特に影響はありません。また、シングル・ダブルの違いもありません。ただし、ティッシュペーパーは水に溶けませんので、絶対に流さないで下さい。詰まりの原因になります。3.Q&A 「保守管理編」 すべて開く保守点検や清掃はどうしてもやらないといけないのでしょうか?→ 保守点検や清掃を行わないと、浄化槽内に汚物が溜まりすぎて汚水の処理ができなくなります。処理が出来なくなると次のことが起こります。・浄化槽が詰まり、排水が流れなくなります。・ 浄化槽が詰まり、汚水がマンホールから汚水があふれます。・ 浄化槽内で虫やハエなどが発生しやすくなります。・ 浄化槽処理機能に負荷がかかり、破損や浄化機能の低下を引き起こします。・ 処理が不充分な排水がそのまま河川や側溝に流れ出し、悪臭の原因になります。また、ノロウイルスや0-157など、人から人へ感染するウィルスが発生する要因を引き起こします。保守点検、清掃の記録票の保存はどの程度保存しないといけないですか?→ 保守点検、清掃の記録は3年間の保存義務があります。留守でも、保守点検や法定検査の実施は可能ですか? → 留守でも可能ですが、浄化槽上部が駐車場使用になっている場合は車の移動をお願いします。 保守点検業者によって管理契約の金額に差があるのですが、何が違うのですか?→ 市町村の汚泥処理費用などの違いから多少の金額の地域差はあるのですが、5人槽の一般家庭の浄化槽の場合、住んでいる世帯の家族構成にもよるのですが、沖縄県内の平均汚水処理費用は世帯あたり一日100円~200円程度かかると言われています。まれにフタを開けただけで金銭を請求されたという相談もあるので、契約内容を確認の上、県知事の登録を受けた信頼できる保守点検業者へ委託してください。保守点検は決められた回数しなければならないのでしょうか?→ 浄化槽とは、微生物の管理や槽内の附属機器の点検・機能調整、消毒剤の補充など保守点検を行うことが前提で製造・設計・設置されています。これらの点検などが定期的に行われないと、しだいに、浄化槽の機能低下により、故障箇所が出てくる場合もあり、機能を正常に戻すために、かえって余分な修理費用がかかることがあります。 保守点検回数については、こちらを参考ください。} 保守点検回数PDF版はこちら(2013-08-07・102KB)清掃したのに水がにごっているのは、どうしてですか?→ 清掃の際に、水道及びブラシ等で槽内の洗浄をしますが、内部には「ろ材」や「接触材」などの装置があり、洗浄が困難な場所もあります。そのため、多少の汚泥が残り、にごりが生じる場合がありますが、通常は数週間程度でにごりがなくなります。4.Q&A 「設置・稼働状況編」 すべて開くブロワの音がうるさいので設置場所をかえてもいいですか?→ 移動は可能ですが、出来るだけ、浄化槽本体の近くに設置してください。ブロワと浄化槽本体との間に、距離が長設置されると、ブロワの能力が低下し、処理機能に影響を及ぼす可能性があります。また、移動にあたっては漏電や故障などを防ぐため、保守点検を委託している維持管理業者にお任せすることをおすすめします。1週間前からブロワが故障したので本日ブロワを交換しましたが臭いが消えません。どうしてですか?→ 送風機(ブロワ-)は浄化槽規模により標準の能力を定めていますので同等品のものか確認して下さい。また浄化槽の機能が回復するには約1~2週間程度の期間がかかりますが、それでも回復しない場合はやはり専門の浄化槽保守点検業者へ点検を依頼してください。浄化槽の周りのコンクリートがひび割れしていて、広がってきているのですが大丈夫でしょうか?→ 放置したままにしておくと、浄化槽本体の「浮上」「亀裂」「変形」や排水管の破損の原因になりますので、早めの打ち直しをおすすめします。インバート枡とはなんですか?→ インバート枡とは汚水等が流れる排水管を点検・清掃する枡のことです。このフタを開けて堆積物や木の根などの障害物がないかまた、汚水が浄化槽に正しく流れるかを確認します。通常は、始点、屈曲点、合流点、または放流先までの間など、一定間隔ごとに設置することになっています。浄化槽インバート升の設置方法(2013-07-22・304KB)しばらく家を留守にするのですが、浄化槽の電源は切ってもいいですか?→ 浄化槽の電源は切らないで下さい。電源を切ると浄化槽の好気性微生物に必要な空気を送る装置が止まってしまい、槽内が酸欠状態になるため、バクテリアが減少したり死滅することがあり、汚水の処理能力が低下し臭気の発生等様々なトラブルが発生することがあります。浄化槽本体には保証期間がありますか?→ 適正に維持管理されている場合は、設置後浄化槽本体は3年、ブロワは1年の保証期間があります。ブロワの寿命はどれくらいですか?→ 設置環境や浄化槽の使用状況で変わってきます。 製造メーカーの保証期間は、お買い上げ日から1年となっていますが、ブロワの寿命は設置場所や維持管理実施等の条件により異なりますので、必ず保守点検を実施して下さい。単独浄化槽から合併浄化槽に転換を考えています。どのような費用がかかるのか注意点を教えてください。→ 単独浄化槽を撤去するには、槽内の洗浄・消毒・清掃、撤去工事、槽本体の処分費用が必要になります。新しい浄化槽を設置するには、浄化槽の本体・設置工事・配管等の費用が必要になります。単独浄化槽の撤去、または設置費用等に対し、5~7人槽で約100万円程度かかります。市町村によって独自の助成制度を設けている場合がありますので、詳しくは市町村の浄化槽担当窓口にお問い合わせください。pHとはなんですか? また浄化槽は酸性・中性・アルカリ性のどちらですか?→ pH(ピーエイチ)とは水溶液の性質を表す指標です。浄化槽から出る処理水は中性です。7を中性とし 7より上をアルカリ性、下を酸性となります。処理がうまくいっている場合は、中性よりになり、処理がうまくいっていない場合は酸性よりになります。DO(溶存酸素)とはなんですか?→ 水中に溶解している酸素(溶存酸素量)のことをさします。浄化槽の中の好気性処理においては微生物の処理や微生物の呼吸やBOD除去に利用され単位としてmg/l(ミリグラムパーリッター)で標記されます。SV30(活性汚泥沈殿率)とはなんですか?→ 活性汚泥沈澱率とは、活性汚泥処理方式のばっ気槽内混合液を容量1ℓのメスシリンダー中で、30分間静置したときの沈澱汚泥量を、その検水量に対する百分率で表したものであり、通常、活性汚泥量としては10%~60%程度で運転調整し保たれます。MLSS(活性汚泥浮遊物質)とはなんですか?→ 活性汚泥浮遊物質とは、活性汚泥中の浮遊物をmg/ℓの単位で表したものであり、ばっ気槽内混合液中の浮遊物で活性汚泥濃度を表したもので、処理法方式によって、MLSS濃度は1000~20,000mg/ℓ程度で運転調整し保たれます。BODとはなんですか?→ BODとは、水中の好気性微生物の増殖や呼吸によって消費される酸素量のことです。水の有機物汚染が大きければ、その有機物を栄養分とする微生物も活発になり、微生物に消費される酸素の量も増加します。従って、BODが大きければ水中の有機物汚染が大きいことを示すため、水の有機物汚染の指標(汚れのものさし)とされています。